コロラド州のグレートサンドデューンズでは、高い山並みのすぐ手前に巨大な砂丘が盛り上がっています。乾燥した土地ならどこにでも同じ砂山ができるわけではありません。砂の供給源、運ぶ風、移動を制約する山地が、特定の場所に重なっています。
さらに、砂を運ぶのは風だけではありません。山から流れ出す小川は、砂丘の縁から砂を運び去り、風が再び取り込める場所へ戻す役割も持ちます。砂丘を維持する仕組みには、水による再循環が組み込まれているのです。
二つの山地に挟まれた、砂の供給地
砂丘があるのは、サンルイス盆地の東側、サングレ・デ・クリスト山脈の麓です。盆地の西側にはサンフアン山地があり、周囲の山から運ばれた堆積物が低地に蓄積してきました。かつて存在した湖も、細かな物質をためる場所になりました。
湖が縮小したり、地表が乾いて露出したりすると、風が運べる砂が現れます。現在の砂丘は、目の前の山が砕け、その場へ落ちて積もった山ではありません。盆地内に長く蓄積されてきた堆積物が、移動して集まる過程を含んでいます。
山の曲がり目へ向かう風と、逆向きの風
卓越する南西寄りの風は、砂を山麓側へ運びます。山並みの位置や形が風と砂の移動を制約するため、広い盆地の砂が、同じように均等な厚さで積もるわけではありません。砂の集まる場所に偏りが生まれます。
一方、嵐などの際には山側から逆向きの風が吹き、砂を反対側へ押し戻すことがあります。一方向へ低い砂丘が進み続けるばかりではありません。向きの違う風が砂を積み直すことも高い砂丘の形成に関わるため、山を単なる風よけの壁と考えると、説明が足りなくなります。
川や山並みの実測配置ではありません。赤は風、青は水で、矢印の太さは量を表しません。逆向きの風も砂丘の形に関わります。
小川が運び去った砂を、風が取り戻す循環
メダノ川やサンド川は、山から砂丘の縁へ流れ込みます。流れは砂を削り、盆地側へ運びますが、それがすべて永久に砂丘から失われるわけではありません。水が引いて砂が露出すると、風が再び砂丘側へ運べるようになります。
水に運び去られた砂も、次には風の材料になり得ます。したがって、小川は砂丘を壊すだけの存在ではありません。砂丘の外側にまで視野を広げると、砂を取り去る流れが、再び積み上がる機会を用意していることが分かります。
大きな砂丘の外にも広がる、砂のシステム
国立公園局は、この地域を砂丘だけでなく、山地の集水域、平らな砂の広がり、塩類が集まる低地などを含むシステムとして説明しています。写真で目立つ高い砂丘は、その一部にすぎません。
風で動きやすい乾いた砂もあれば、地下水や植生の影響で動きにくい砂もあります。広く砂があることと、高い砂丘ができることは別問題。粒の大きさ、水分、植物、風の向きが、砂をどこまで動かせるかを決めています。
砂漠のような姿を支える、山の雪と地下水
砂丘のそばに季節的な流れが現れるのは、背後の山地に降る雪や雨とつながっているからです。地表の水は砂へ浸透し、地下水系にも加わります。風景の乾いた印象だけで、この地域の水の重要性を判断することはできません。
山からの水が砂を運び、乾いた時期には風がそれを積み直す。グレートサンドデューンズの高さと位置は、風と水が対立した結果ではなく、異なる時期と場所で働きながら、同じ砂を動かし続けてきた結果なのです。